2026年9月11日 · はじめに · 約10分

Shadowrocketの使い方|初心者がよく迷う10の疑問を解説

接続スイッチが入らない、VPN表示の意味、Global Routingの選び方、Subscribeの更新、iCloud同期など、初心者の疑問10項目を操作場所とあわせて解説します。

この記事の概要

Shadowrocketを初めて使うときは、「利用中のサービスを確認 → サーバーを追加 → デフォルトサーバーを選択 → 接続を許可 → 接続先へのアクセスを確認」の順に進めます。iPhone・iPadの初心者向けに、購入、接続、ルーティング、Subscribe、機種変更について10項目に分けて解説します。設定は一度に一つだけ変更し、問題がアプリの許可、サーバー情報、ルール設定のどこにあるか切り分けましょう。

1. Shadowrocketを購入したのに、使えるサーバーがないのはなぜ?

購入によって得られるのはアプリの利用権であり、サーバーサービスではありません。ShadowrocketはApp Storeで配信されているクローズドソースの有料アプリで、買い切り方式です。アプリの買い切りとサーバー利用プランは別です。この記事の接続手順は、利用中のサービス事業者とSubscribe、または利用可能なサーバー情報をすでに持っていることを前提としています。

購入前にApp Storeで、製品名がShadowrocketであること、デベロッパがShadow Launch Technology Limitedであること、公式アイコンとアプリIDが932747118であることを確認してください。主な利用端末はiPhone・iPadです。そのほかのApple製デバイスへの対応状況やシステム要件、購入条件はApp Storeの掲載内容をご確認ください。

2. 初めて接続するときは、どの順番で操作すればよい?

まずHomeに有効なサーバー情報を表示し、デフォルトサーバーを選びます。一覧に表示されていても、選択済みとは限りません。初回はDOTマークが付いている行を確認してください。システムのVPN構成を許可してから接続を確認します。スイッチを何度も押すのではなく、サーバー情報を確認しましょう。

  1. 既存のSubscribeを追加する

    Home → 右上の「+」→ Type → Subscribeの順に開き、利用中のSubscribe URLを入力して保存します。サーバー情報が1件分ある場合は該当するTypeを選びます。サーバーアドレスをSubscribeに入力しないでください。

  2. サーバーを選択する

    Homeに戻り、Subscribeの内容が読み込まれたら接続先のサーバーを選び、その行にDOTマークが付いていることを確認します。Subscribeグループ名を実際の接続先サーバーと取り違えないようにしましょう。

  3. システム構成を許可する

    Home上部の接続スイッチをオンにします。システムからVPN構成の追加を求められたら、アプリの提供元を確認して許可し、デバイスの案内に沿って認証を完了してください。許可が済んでいない段階で、スイッチが戻ることをサーバーの障害と判断しないでください。

  4. 接続先へのアクセスを確認する

    Home → Connectivity Testを実行した後、ご自身の接続先サイトにアクセスします。テスト結果と実際のアクセス状況をそれぞれ記録してください。VPNアイコンだけで、すべての通信が成功したと判断することはできません。

3. 接続スイッチが入らない、またはすぐオフになるときは?

まず、「システムがVPN構成の作成を許可していない」状態と、「接続後に切断される」状態を区別します。どちらもスイッチが戻るように見えることがありますが、対処方法は異なります。まず許可状況とデフォルトサーバーを確認し、その後サーバー側の情報を確認すれば、目的なくルールファイルを変更せずに済みます。

確認できた症状最初に確認する場所次の操作
初回起動時にシステムの許可画面が表示されるシステムのVPN構成追加画面許可してデバイス認証を完了し、Homeに戻って操作します。
一覧に項目はあるが、サーバーを選択していないHomeのDOTマーク有効なサーバー情報を選んでから、もう一度試します。
デバイスが管理対象で、構成を追加できないシステム設定 → 一般 → VPNとデバイス管理デバイス管理の制限を確認し、管理者に問い合わせます。
別のVPNが接続中システムのVPN状態と、ほかのVPN構成接続が競合しないよう、ほかのVPNを切断してからテストします。
接続してもすぐに切断されるサーバー情報と現在のネットワークサービスが有効か、アドレスと認証情報が一致しているか確認します。

手動で切断しても自動で再接続する場合は、Settings → On Demandを先に確認してください。有効な条件に従って接続が開始されることがあります。これは接続スイッチの不具合とは異なります。切り分け中はOn Demandを一時的にオフにして、手動接続を試してください。

4. ステータスバーにVPNと表示されれば、すべてのサイトにアクセスできる?

いいえ。VPN表示はシステム上でVPN接続状態にあることを示すもので、すべての接続先にアクセスできることや、通信が必ずプロキシを経由することを示すものではありません。Global RoutingでDirectを選んでいる場合や、ConfigのルールでDIRECTに振り分けられた場合、通信は直接接続されることがあります。

1つの表示
VPN:システムの接続状態を確認する表示です。接続先サイトが利用可能かどうかを示すものではありません。
2つの確認
Connectivity Testと実際の接続先へのアクセスは、個別に確認します。
4つの選択肢
Global Routing:Config、Proxy、Direct、Scene。

たとえばConnectivity Testが成功しても、特定のサイトにアクセスできない場合、テスト先と実際の接続先で結果が異なることを示すだけです。次に、そのサイトに適用されたルール、ドメインの名前解決、サーバーからの接続可否を確認してください。「アプリ全体が使えない」とは限りません。端末によってステータスバーの表示も異なるため、アプリとシステムの両方でVPN状態を確認しましょう。

5. Global RoutingのConfig・Proxy・Direct・Sceneはどう選ぶ?

信頼でき、用途を把握しているルール設定がある場合は、日常利用ではConfigを選べます。ルールによるアクセス差を切り分けるときは、一時的にProxyに切り替えて比較してください。切り替える前に元の設定を記録し、テスト後に戻します。4つの選択肢の違いは通信の経路であり、VPN表示の有無ではありません。

Config

おすすめ

現在の構成ファイルのルールに従って通信先を振り分けます。適用されるルールのアクションによって結果が決まり、それ以前のルールに一致しない場合はFINALを確認します。「一致しない通信はすべて直接接続」とは限りません。

向いている用途:現在の構成を確認したうえで、ルールに沿って通信を振り分ける日常利用。

Proxy

アプリが処理する通信をプロキシ経由で扱い、Configの結果と比較しやすくします。誤ったパスワード、無効なサービス、TLS設定の不一致を修正する機能ではありません。

向いている用途:ルールによる振り分けが接続先へのアクセスに影響しているか、一時的に切り分ける。

Direct

通信を直接接続として扱います。デフォルトサーバーが利用可能かどうかのテスト方法として使わないでください。Directで開けたサイトでも、プロキシサーバーの動作を確認したことにはなりません。

向いている用途:ローカルネットワークから直接接続した場合の状態を確認する。

Scene

設定済みのシーンを適用します。Sceneを接続問題を自動で修正する万能な選択肢と考えず、シーンに設定された条件とアクションを確認してください。

向いている用途:シーンの条件を設定し、その内容を理解している場合。

6. Subscribeを更新するには?更新後も接続できないのはなぜ?

Subscribeの更新はサーバー一覧を再取得する操作であり、サービスの有効期限を延長するものではありません。Homeで該当するSubscribeグループを探し、そのグループの更新操作を使います。追加後は下に引いて更新し、結果を確認することもできます。更新後は一覧の内容とDOTマークを確認し、削除・置換されたサーバーをテストしていないか確かめましょう。

SubscribeとConfigは別のものです。サーバーのSubscribeを更新しても、現在の構成ファイルのルールが更新されるとは限りません。サーバーが変更され、ルールが古いポリシーや名前を参照している場合は、サーバー一覧とConfigをそれぞれ確認してください。Subscribeを何度も更新するだけでは解決しません。

7. Connectivity Testで遅延が表示されても、サイトを開けないのはなぜ?

遅延の結果が示すのは、その時点のテスト方法と接続先に限られ、実際の利用環境全体を確認するものではありません。実際のアクセスには、ドメインの名前解決、TLS、ルール選択、サーバーから接続先までの経路も関係します。同じネットワークとサーバーで比較し、一度に複数の条件を変更しないようにしてください。

  1. Homeでデフォルトサーバーを確認し、現在のGlobal Routingを記録します。Connectivity Testを実行し、成功・失敗を記録してください。
  2. 問題のある接続先にアクセスし、すべてのサイトで失敗するのか、特定のドメインだけで失敗するのかを記録します。タイムアウトと証明書エラーも分けて記録してください。
  3. 現在Configを使用している場合は、一時的にProxyへ切り替えて同じ接続先を開きます。結果が変わったらConfigに戻してルールを確認します。変化がなければ、サーバーとネットワークを引き続き確認してください。
  4. プロトコルに応じた情報を確認してください。Shadowsocksの認証・暗号化設定、VMessまたはVLESSのID・トランスポート設定、Trojanの認証・TLS設定は、それぞれ別のものです。Hysteria2とWireGuardも、各サービスのサーバー情報に従って設定してください。
  5. システム設定 → 一般 → 日付と時刻で自動設定を確認し、認証や証明書の検証に影響する大きな時刻のずれがないようにします。

ポートはご自身のサーバー情報に記載された値を使用してください。たとえば資料に443とあれば443に設定します。名前にTLSが含まれているという理由だけで、別のポートを443に変更しないでください。Wi-Fiとモバイル通信の切り替えは環境の比較に使えますが、認証情報も同時に変更すると、原因を特定しにくくなります。

8. ConfigのルールとOn Demandは同じ機能?

いいえ。Configは主に「通信をどこへ送るか」を決め、On Demandは「どの条件で接続を開始するか」を決めます。特定のドメインの通信先が誤っている場合はConfigとGlobal Routingを確認します。特定のネットワークで自動的に再接続する場合は、まずSettings → On Demandの条件を確認してください。

ルールの読み方の例

DOMAIN-SUFFIX
DOMAIN-SUFFIX,example.com,PROXY
GEOIP
GEOIP,CN,DIRECT
IP-CIDR
IP-CIDR,192.168.0.0/16,DIRECT
FINAL
FINAL,PROXY

上記はルール行の例であり、完全な構成ではありません。ルールは上から順に照合され、FINALはそれまでに一致しなかった通信に適用されます。アクションは実際の構成に合わせてください。

On Demandの確認項目

場所
Settings → On Demand
確認する内容
現在の有効状態とネットワーク条件
確認方法
一時的にオフにして手動接続をテスト
再度有効にする条件
用途に合った条件か確認してから有効にする

自動接続の条件は、有効なサーバー認証の代わりにはならず、誤ったルールアクションも修正しません。

DOMAIN-SUFFIXはドメインのサフィックスに一致するルール、IP-CIDRはIPネットワーク範囲を指定するルール、GEOIPはIPアドレスの地理情報を使うルールです。FINALは、それ以前のルールに一致しなかった通信に適用されます。広い範囲に一致するルールを具体的なルールより前に置くと、後のルールが適用されないことがあります。変更前に元の構成を保存し、変更後は同じ接続先で確認してください。

9. iPhoneとiPadで同じアカウントを使えば、設定はiCloudで自動同期される?

App Storeで同じアカウントを使っているだけでは、サーバー、Subscribe、構成ファイルが同期済みとは判断できません。App Storeの購入履歴とiCloudデータは別の仕組みです。前者はアプリの入手資格の確認に使われ、後者でアプリのデータが転送されるかは、デバイスのiCloudアカウント、アプリの使用許可、アプリ内で関連オプションが実際に有効になっているかによって異なります。

機種変更時の確認:旧端末と新端末で確認する項目

旧端末
  • Homeで、実際に使用しているSubscribeグループとデフォルトサーバーを記録します。
  • Configで、現在の構成ファイルとGlobal Routingの選択肢を記録します。
  • Settingsで、利用できるiCloud同期・バックアップ設定とその説明を確認します。
新端末
  • App Storeからアプリを入手します。購入できる条件はストアページの記載をご確認ください。
  • システムのiCloud設定で、アカウントとShadowrocketのアプリ使用許可を確認します。
  • アプリを開いてHomeとConfigを項目ごとに比較します。接続時は、この端末でVPN構成を許可してください。

新端末に実際に表示されたデータを基準にします。不足がある場合は、ご自身で保存したSubscribeや構成ファイルを使って復元してください。同じアカウントを使っていることだけで、同期完了の証拠とはなりません。

同期されても、サーバー側で同時接続できる台数が増えるわけではありません。同じSubscribeを2台で使う場合も、同時接続が認められるかは利用中のサービスの条件によります。新端末ではデフォルトサーバー、On Demand、実際の接続先へのアクセスも確認し、一覧の名前が同じかどうかだけで判断しないでください。

10. 問題が起きたとき、何を記録し、どの設定をすぐにリセットしないほうがよい?

まず現在の状態を記録し、項目ごとに原因を調べます。アプリを削除したり構成を消去したりすると、原因の特定に役立つ設定や記録も失われ、復元の手間が増えることがあります。「接続できない」という一言より、どの段階で問題が起きたか、条件を一つだけ変えたときにどうなったかを記録することが大切です。

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